大学キャリア教育講座 受講生さまのご感想(2期生)

 2期生は新型コロナウィルス感染拡大の影響により、全編にわたってオンライン講座となりました。受講生の皆様からは、各回の講座終了後にリフレクションシートを入力していただいています。以下に、ご感想等を記載します

 

  ・基礎コース(4日間版)   …受講生17名・講師4名

  ・講師実践コース      …受講生 7名・ 講師3名

  ・カウンセリング実践コース …受講生 7名・ 講師1名

 

基礎コース(1日目・講師担当は児美川教授)の終了後に受講生・講師のみなさんで撮影したものです

 

【基礎コース(4日間版)のご感想】

 

 

・この講座は、頭で理解するものではなく、モヤモヤも含めて身体全体に染み渡らせて体得する講座だと思いました。事前学習や「ウソ」の購読も含め、期間中は共感とモヤモヤ、理論と実践、講座と日々の業務、それぞれをあちこち行ったり来たりする感覚で、皆さんとの議論も一人で考えることもすべて楽しませていただきました。4日目の講座の中でお話にもありましたが、こういった内容をフラットな立場で語れる相手・仲間というのが(普段は)いないので、フラットに楽しんで議論できる貴重な場でした)。

 

毎回の授業の中での気づきはどれも来年度の授業に組み入れるとしたらどのようにできるかな?組み入れたいなと思うことばかりでした。今年度初めてキャリア教育の授業を担当することになり、カウンセラー視点だけではない幅の広さを身に着けていく必要性をとても感じましたので毎回が有意義な時間となりました。このような機会に巡り合えて感謝しております。

 

・実体験と重ね合わせて考えられる、充実した学習をさせていただきました。

自分の担当する科目に、キャリア教育をどう取り込んでいくのかが課題でしたが、切り口が少し見えたように思います。

 

・短い期間でしたが、私にとっては段階的に考えを深めてアウトプットしていくことに意味がありました。普段仕事の中で何となく考えてはいるものの、改めて言葉にすることのないこと、例えばキャリア教育に関する課題や学生に対する認識などについて、似たような現場でお仕事をされている方と共有できたことは、自分にとっては希有な時間となりました

 

・キャリア教育の現場にはいない自分が、この講座を受講して良いものかと思っていましたが、今はこの講座を受講せずに学生の前に立つのは、危うかったと思います。

 

 

【講師実践コースのご感想】

写真は初回講義の様子です。田澤実先生に登壇いただきました。3日間で大学キャリア教育授業のシラバスづくりに必要な基礎知識を習得し、共通の条件の下でつくった15回分(半期)のシラバスを発表。児美川教授に講評していただきました。下記ご感想はその3日目の講座が終了した後に提出していただいたものとなります

 

 

・正直、ついていけるかなと本当に心配でした。それでも回を重ねるごとに、それなりにイメージがついてきて、稚拙ですがなんとか(課題となっているシラバスを)提出することができました。最後は慌てて作り上げた感じになり、改めてみると不備だらけだなぁとしきりに反省です。それでも、シラバスを考えるのは面白い体験でした。(中略)また3回を通してひとつひとつが実践的でわかりやすかったです。実際に行っている授業を具体的に教えて頂いて、なるほど!と目から鱗でした。問いかけの引き出しを増やそうと思いました。毎回自分の課題が見つかります。本当にありがとうございました。(需給調整機関職員)

 

・果たしてシラバスを作ることができるのか…作ったとしてもおそまつすぎて児美川教授や野浪さんも呆れてしまうんじゃないか…みたいな不安がすごくあって結構ギリギリまで申込を躊躇していたのですが、やってみて本当に良かったです!「自分のしたいことだけでは有効なものにならない」ということもすごく腑に落ちましたし、3ポリや評価基準など今の高等教育の事情も教わって、シラバスを実際に作り、講評まで頂けて他の受講生のシラバスも拝見できる、こんな講座はどこにもないと思います。今年度オンラインで開催していただけて本当に有り難かったです。

 

・日常的に講座やセミナー等の仕事をさせて頂いている事もあり、シラバス作りはその延長線上にあるという驕った意識があったのだと思います。この3日間、特に最後のシラバスの時間を通して大学の授業における、組立てや内容、評価といった面を覗くことが出来たことで、自分が描いていた事がリセットできました。また新たに向き合い続けていきたいと思う事ができました。

 

・こんなキャリアデザイン授業がしたい、という漠然とした個人の思いでなんとなく授業内容を考えたことはありましたが、学校のルールや前提条件に基づき、具体的な授業構成を考え形にする経験を初めてしたので、とても良い経験になりました。今は講師予定はありませんが、例えばワークショップでやってみたいと思ったときに、自分だけでは独りよがりな講座になっていたのではと思います。

 

講師実践コースの「こんな点が良かった!」

・シラバス講評です。2回の講義の中で仕組みやヒントを教えて頂いた事もシラバスを作成する上で非常に役立たせていただきました。しかし、自分なりに作成したものを発表し、他の受講生の皆さんが作成したものを拝見させて頂き、それぞれについてのコメントを聞きながら自分の知識や考えが途方もなく上っ面な感じである事を痛感!実感!いやいや、打ちのめされた感じでした。でも、悲壮感ではなく、この上なく嬉しく爽快な気持ちでした。

 

・キャリコンとしての思いや学びを、理想だけでなく実現可能な方法として具体化できる講座でとても勉強になる。実際に活用できるレベルまで落とし込んでいくプロセスが学べるのは良い。

 

 

【カウンセリング実践コースのご感想】

カウンセリング実践コースの様子。講師実践コースと同様に、2019年度基礎コース修了生も加わっての開講となりました。基礎コース時から議論が活発な受講者さんたち。時間が足りないくらいです。講座終了後は受講生が有志で勉強会の場を持たれるそうです

 

 

・学生の表現に対し「どう伝わらないのか」「どう分かりづらいのか」を採用側の視点や大人側の視点を織り交ぜながら”言語化する必要がある”ということです。(中略)「何かが違う」「社会人ってそうじゃないのよね・・」が職員同士だと通じるけれど、学生にどうフィードバックすればいいか分からない。
 先週まではこれを「困ったこと」「(学生の)問題」と捉えていましたが、そうではなくて、単に自分たちが言語化できていないだけ(つまり自分たちの課題!)と思い反省しながらその部分の講義を聞いていました。採用者側の視点や相手目線ということを取り入れれば言語化しやすい気がします。さっそくトライしてみます。(コース3日目の感想)

 

・今回の講座は、初めての大学キャリア支援のタイミングとなり、タイムリーで様々な面で助けて頂きました。ありがとうございます!エントリー・面接等の就活において、学生は本来の姿で臨むことが何より、そのままでうまくいかないことも今後に向かう学びの一つ、というところがとても共感できる考え方です。また、野浪先生の採用担当時代のお話からは、採用側の眼に浮かぶような苦労や思いも受け取ることができ、大変参考になりました。就活支援側は学生の困りごとの改善策を教えてあげるのではなく、学生が主体的な選択ができるような支援をすることが何より学生のためになることを心しておきたいと思いました。(コース全体の感想)

 

・毎回、充実していて学びや発見がありました。実際に大学キャリア教育に従事する人達との意見交換は、大変参考になりました。実際の経験に基づいているので、納得感も高かったです。また、「そもそも」という観点から、就職活動する意味や面接選考とは何かを考える機会にもなりました。(コース全体の感想)

 

・学生の支援に関わる中で、自分自身も試行錯誤であり正解を導き出せないモヤモヤな毎日です。この講座に参加することで、学生支援に関わる他の皆さんと状況の共有が出来たこと、そしてそれらに関しての客観的な考察や支援を深めるための方策を学べたことは大きかったと感じています。何よりも、マニュアル通りにことを進めること(一部略)に違和感を持っていた私にとっては価値観も共有できるという点が今後の支援への糧になりました。(コース全体の感想)

 

*それぞれのご感想のうち、個人が特定できそうなコメントは、事務局で一部省略しています